第三種冷凍機械責任者【独学体験記】難易度と勉強時間

第三種冷凍機械責任者

就職氷河期世代の文系オジサンが技術系資格に独学で挑戦しています。

今回は、前年に不合格となった第三種冷凍機械責任者に再挑戦してきました。
勉強を通じて、新しい知識をまた一つ身につけることができました。

「エアコンはどうして冷えるのか?」ずっと不思議に思っていた仕組みがわかりスッキリしました。

受験の動機

技術系資格への挑戦を始めるときに、「第二種電気工事士」「危険物取扱者乙4」「ボイラー2級」「第三種冷凍機械責任者」の4資格、いわゆるビルメン4点セットの取得を目標にしていました。

「危険物取扱者乙4」と「第二種電気工事士」を順調に取得したところで、「電験三種」に寄り道をしたため、期間がだいぶ空いてしまいましたが、本来の目標達成のため受験します。

第三種冷凍機械責任者とは

冷凍機械責任者とは、高圧ガス製造保安責任者という国家資格の一つで、冷蔵・冷凍設備や空調設備の保安管理業務を行うための資格です。

以下のサイトに詳しい内容が掲載されています。

試験について

冷凍機械責任者の試験は毎年1回、11月に行われます。

取り扱える冷凍設備の規模により第一種、第二種、第三種の3つに分かれており、いずれも受験資格はなく、どなたでも受験することができます。

私が受験した第三種の試験科目は、法令と保安管理技術の2科目で、高圧ガス保安協会が事前に行う講習を受講すれば、保安管理技術の試験が免除されます。

全科目受験(科目免除なし)の合格率は、数年前までは30%~40%で推移していましたが、ここ数年で試験は難化し、20%ほどの合格率となっています。

1年目の私のように過去問だけに頼った勉強では、合格は難しくなっています。

私の主観による難易度と勉強時間

難易度:3.5 out of 5 stars (3.5 / 5) ちょい難

勉強時間:3か月で約180時間

1年目の失敗

11月に行われる第三種冷凍機械責任者試験を目指して、2020年8月に行われた電験三種の試験後から勉強を開始しました。

勉強期間は3か月。準備期間としては十分のはず。テキストと問題集を用意し、早速勉強を開始します。

しかしここで問題が…。

冷凍機械の基礎となる冷凍サイクルの仕組みが、文系脳の私にはさっぱり理解できず、テキストを読み進めても全く頭に入ってきません。

アンモニアの沸点が-33℃で、蒸発する潜熱で他の物体から熱を奪う、と言われましても…。

水が100℃で沸騰することしかイメージできない私には、冷凍装置の中で冷媒がどのような状態になっているのかわからず、そこに高圧や低圧、膨張と凝縮が出てきてしまったらもうお手上げです。

そんな状態で、冷凍サイクルの本質的な理解を怠り、過去問に頼った勉強を続けて挑んだ試験は、もちろん不合格。

取り扱いを誤れば大きな事故につながる冷凍機械。過去問中心の、うろ覚えの知識で合格できるほど甘い試験ではありませんでした。

電験三種の試験がうまくいったことで調子に乗り、技術系資格の試験を舐めていたことを深く反省しました。

2年目の受験

1年目の不合格によるショックを和らげるため、しばらく技術系資格の勉強から離れることとし、学習習慣維持のため、漢字検定2級に挑戦したりしていました。

漢字検定2級に合格してよかった10のこと

ここで少し自信を取り戻し、その後に消防設備士甲4の勉強と受験を経て、再び第三種冷凍機械責任者に挑むことにしました。

勉強の開始は1年目と同じ8月中旬、準備期間は3か月です。

消防設備士甲種第4類【独学体験記】素人には実技試験が難しかった

勉強方法

この試験の合格のためには、「蒸発」「圧縮」「凝縮」「膨張」の冷凍サイクルの基本と、冷凍サイクルの中で冷媒がどのような状態にあるのかが一目でわかるp-h線図をしっかり理解することが重要です。

文系人間にとってはイメージしにくい内容なので、初めの頃は勉強が進みませんが、ここにしっかりと時間をかけることが合格への近道となるはずです。「急がば回れ」です。

くどいですが、1年目の私はこれを怠り不合格になっています。

YouTube動画の活用

YouTubeには資格試験に役立つ動画がたくさんあります。
今回私が視聴した動画は以下の2つのチャンネルです。

1.資格マスターさんのYouTubeチャンネル

テキストに記載されている内容を、スライドを使って分かりやすく解説している動画です。

保安管理技術だけでも20本以上の動画が用意されていますので、一通り視聴するだけでも大変ですが、初学者にはおすすめの動画です。

2.ベルさんのYouTubeチャンネル

こちらは要点を絞った講義形式で、保安技術分野を学べる動画です。

冷媒循環量についての式や、効率、比体積など文系人間が苦手とする内容を、分かりやすく解説しています。

使用テキスト

勉強開始に合わせて用意したのは次のテキストと過去問題集です。

トコトンわかりやすい!第3種冷凍機械責任者試験完全テキスト
出版社:ナツメ社
著者:佐藤英男
発売日:2019年8月26日


第3種冷凍機械責任者試験模範解答集
出版社:電気書院
発売日:2021年2月2日


2年目の勉強では、テキストを一通り読んでから、動画を視聴し、冷凍サイクルの基本をしっかりと理解することに全集中しました。

p-h線図から冷媒の状態が分かるようになれば、圧力の変化が冷凍サイクルにどのように作用するのかがわかります。

1年目の勉強の時に曖昧にしていた部分をしっかり押さえることで、今度こそ合格を目指します。

何度も書きますが、過去問中心の勉強では、最近の難化した試験を突破することは難しくなってきています。

試験当日

会場は以前、消防設備士の試験でもお世話になった地元の工業高校。

DSC_0004

今回も換気や手指消毒など、しっかりと感染対策が取られた中での試験となりました。関係者の皆さん、ありがとうございます。

試験時間は以下の通り。

試験時間/科目 法令 保安管理技術
試験開始 9:30 11:10
試験終了 10:30 12:40

前半の法令では体力、気力を温存し、後半の保安管理技術に備えるのがベストかと考えます。

法令

こちらは例年通り、過去問を焼き直したような問題が多数出題されていました。

過去問中心の勉強で十分に合格ラインに届くでしょう。

私は試験開始から35分経過後の退出可能時間になったところで試験室を後にし、後半の保安管理技術に備えることができました。

保安管理技術

前年同様に、過去問にはない選択肢が散りばめられている、難易度の高い問題だと感じました。

特に、イメージできる冷凍機械が家庭用のエアコンや冷蔵庫しかない私のような素人には、ハードルはかなり高めです。

それでも今までの勉強で蓄えた知識を基に問題に挑むしかありません。

自分の知識の中に全くない選択肢が出てくるとかなり焦りますが、確実に正誤が分かる選択肢からの消去法で、何とか正答を導き出します。これには相当な集中力を要しました。

前年は確実に正誤が分かる選択肢が少なすぎて、試験中途方に暮れていましたが、今回は迷いながらも正答に近づいている感触がありました。

過去問だけではなく、基本をしっかり押さえた勉強の成果を実感することができました。

試験翌日

この試験でひとつ厄介なのが、試験問題の持ち帰りができないことです。

試験翌日には主催者から問題と解答が公表されるのですが、自分がどの選択肢を選んだのかは、記憶に頼るしかありません。

公表された解答を確認したところ、私の記憶が正しければ多分合格しているかな?といった具合です。

何ともフワフワした気持ちで2か月後の合格発表を待つしかありません。

前年は絶望的な気持ちで合格発表を待っていましたので、それに比べればだいぶマシですが…。

合格発表

受験をしたことも、勉強した内容も忘れかけた頃に合格発表が行われます。

結果は合格!

試験を舐めてかかり一度は痛い目にあいましたが、2回目の挑戦で無事合格することができて安心しました。

おわりに

前年の試験に落ちて、今回しっかりと勉強できたおかげで、モノが冷える仕組みをきちんと理解することができました。

試験が難化して当初は戸惑いましたが、結果的にはよかったかなと感じています。

しかし私のように趣味ではなく、仕事でこの資格を必要とされている方にとって、いきなりの難化は由々しき事態です。

試験が1年に1回しか行われないことも踏まえると、確実な資格取得を目指すには、講習受講による科目免除制度を利用するのがよいのかもしれません。

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